教員・研究室紹介
- 研究室
- 津田沼キャンパス 2号館9階 010902号室
- 担当講義
- 「融体成形学」「接合工学」等
凝固工学 / 機能材料 / 材料加工
研究室概要
本研究室では、千葉工業大学で開発された新素材製造法OCCプロセスを用いて機能性単結晶材料の研究や、特殊なクラッドバッファロッドを利用した高温条件下での超音波解析法の開発、瞬時に材料を接合できる超音波接合法の開発等を行っています。
研究テーマ
(1) OCCプロセスによる新しい特性を持つ各種機能材料の開発
OCCプロセス(加熱鋳型式連続鋳造法)は、従来の冷却する鋳型とは全く逆で、鋳型を金属の凝固点以上に加熱するという独創的な発想による単結晶の連続鋳造法です。研究室では単結晶製造連続鋳造装置を用いてアンテナ用超弾性・形状記憶合金線、AVケーブル、自動車用アルミ合金導線、熱電半導体、水素発生材等の先端・機能材料の開発を行っています。
(2) 高温条件での超音波解析法の開発研究
今までは不可能とされていた高温条件で起こる溶融金属中の各種現象を測定する研究です。開発した特殊なクラッドバッファロッド(CBR)は、従来不可能とされていた遅れエコー(雑音)の発生を防止することができるため、クリアーな超音波反射エコーにより測定が行えます。CBRを用いて得られる超音波エコーは、正確に現象を把握でき、これをコンピュータにより解析します。この研究により、溶融金属内での音速変化や凝固界面特性が明らかにされるだけでなく、溶融金属内の高温条件下での高精度測定技術として応用が期待されています。
これまでの主要な業績
- (1) T.Sawaya, N.Yasukawa, G.Motoyasu “Structure-Property Relationships in Al-Fe Alloy Wires Produced by OCC Process” Proceedings of the International Aluminum Conference, 2019/11
- (2) 澤谷拓馬,安川直孝、本保元次郎 “Al-Fe合金OCC線材の機械的性質に及ぼす凝固組織の影響” 鋳造工学.91(10), 2019/10
- (3) 澤谷拓馬,本保元次郎 “OCCプロセスにより鋳造したAl-Fe系合金線材の凝固形態に及ぼす冷却速度の影響” 鋳造工学.91(1),pp.14-20, 2019/1
- (4) 澤谷拓馬,本保元次郎 “OCCプロセスにより作製した過共晶Al-Fe合金鋳造線の凝固組織に及ぼす鋳造速度の影響” 軽金属,67(12),pp.611-616, 2017/12
- (5) T.Sawaya, G.Motoyasu, H.Soda, A.McLean “Generation of Al-3.7%Fe Hypereutectic Alloy Wires with Unidirectional Morphology Using the Ohno Continuous Casting Process” Proceedings of the Liquid Metal Processing & Casting Conference 2017, pp.315-318, 2017/9